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Whistle Down The Wind

冬っ間って、なぜかなんにもしなくても疲れてしまう気がしてしまうのは気のせいではないはず。生命を維持するための体温を維持するためのエネルギーは、きっと春や秋よりもたくさん消費しているのだろう。ようやく訪れた3月、ふんわりと緩んだ空気。コートとセーターを脱いで、毛糸の帽子と手袋も脱いで、できればマスクもとって。肌に直に触れる空気のやわらかさを感じたい。窓の外何かが起きている覗いてみよう僕のプリズムを通...

東風

「東風」とは「冬の季節風が止み、早春に吹く風」を意味する言葉。立春の七十二候の初候が「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」であり、俳句では春の季語だそうだ。東風吹かば/匂ひおこせよ/梅の花/あるじなしとて/春を忘るなというのは、菅原道真が詠んだ和歌で、大宰府へと左遷されることになった道真が、庭の梅に心情を託した歌。ここでは“ひがしかぜ”ではなく“こち”と読まれます。この句が教科書で出てきた中学生くらいのこと...

Rose Of England/Nick Lowe,King Of America/Elvis Costello

golden(以下g):「10代後半には手当り次第にいろんな音楽を聴いたけど、その手掛かりはだいたい、好きなアーティストからだったね。」blue(以下b):「清志郎がオーティスに影響を受けたと聞いてオーティス・レディングを聴いたり、モッズやアナーキーからクラッシュへ行ったり、ルースターズがヴェルヴェット・アンダーグラウンドをカヴァーしてたり、そういうところが入口になった。」g:「ニック・ロウは佐野元春からだったね。」b:...

Skylarking/XTC

golden(以下g):「大学時代の4年間、1985年から88年はほんとうにたくさんのレコードを聴きました。」blue(以下b):「年間300枚以上、4年で1000枚はゆうに超すくらい聴いたな。」g:「貧乏学生がなんでそんなに聴けたかっていうと、レンタルレコード屋でバイトしてたからなのですね。」b:「当時、別のバイトしてたんやけど、うっとおしいしちょうど辞めようと思うてたとこでバイト募集の貼り紙見てな。」g:「あ、ここでバイトするしか...

If I Should Fall From Grace With God/The Pogues

golden(以下g):「U2やエコー&ザ・バニーメン、ビッグ・カントリーにアラーム、それからウォーターボーイズ・・・80年代中頃にいっぱいいたイギリスのニューウェイヴ系のギター・バンドはかなり聴いたって話は前回少し触れたけど。」blue(以下b):「アズテック・カメラやペイル・ファウンテンズ、イギリスやないけどオーストラリアのミッドナイト・オイルやアメリカのレッド・ロッカーズとかもな。」g:「パンク以降、クラッシュやダ...

First Of A Million Kisses/Fairground Attraction

golden(以下g):「1988年はこのレコードに救われました。」blue(以下b):「ほんまそうやな。」g:「打ち込み多用のBPMの高いディスコ・ミュージック、いわゆるユーロビートと呼ばれた雑な音楽が氾濫していたあの時代。」b:「どこもかしこもあの音だらけやったからな。」g:「バイトしてたレンタル屋で、一人この手のが好きなガキがいて、そいつがひたすら店でこの手のを鳴らしまくる。。。」b:「まじで気ィ狂いそうになったな。」g:「...

On The Sunnyside Of The Street

コートをつかんで帽子をとって悩みは玄関先に置いて行こう人生はとても素敵になる日の当たる表通りでならパタパタと音が聞こえるでしょ君のステップの幸せな音人生は完璧になり得る日の当たる表通りでなら僕はいつも日陰を歩いてきたブルースといっしょにもう怖じけづいたりしないさまよい歩くのはもうおしまい1セントも持ってなくてもロックフェラーみたいにお金持ち金色に輝く砂埃が足元に日の当たる表通りでなら“On the Sunny ...

Nick Of Time/Bonnie Raitt

golden(以下g):「ボニー・レイットのことは、実はこのアルバムが出るまでまったく知らなくって。」blue(以下b):「地味なブルースお姉さん的な印象しかなかったかもな。」g:「特に高校時代〜大学入った頃くらいまでって、実はほとんど女性アーティストのレコードって聴いてなかったんだよね。自然に聴こえてきてたユーミンやあの当時ならレベッカか、そういうのを除いて意識的に聴いたのってジャニスくらい。」b:「野郎の音楽ばっか...

Gone Again/Patti Smith

golden(以下g):「さて、時代は90年代へと。」blue(以下b):「89年に大学卒業して就職。2年半で会社辞めて、3年近くの無職暮らしと海外放浪。94年再就職、95年結婚、96年には仕事場で責任者になって。個人的にはそういう90年代やったな。」g:「履歴書かよっ!」b:「わりと山あり谷ありな20代やったな、と。」g:「金があるときは暇がなく、暇があるときは金がなかった(笑)。」b:「90年代は、どんどん新しい音楽に惹かれんようになっ...

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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