golden(以下g):「1920年代からビートルズの誕生まで書いたんで 、次は60年代以降のロックについて書きたいんだけど。」blue(以下b):「レコード・コレクターズ誌の特集にのっかって『60年代〜90年代 ロック・ベスト・アルバム』 とか選んでたな。」g:「うん、ちょっとやってみたくてやってはみたんだけどね、そもそも20枚なんて選べるはずもないし、歴史的意義だけに偏って好きじゃないもの選んでも仕方がないし、なかなか難しい...
露に濡れた生け垣からいも虫がぞろぞろはい出してくる夜明け頃それもまた秋の歳時記そよ風が吹いて辛子色の葉が落ちるそれを掃いてはせっせと袋にそう、これが私の秋金曜日の夕方には人々はひどい天気から逃れて集まるお茶を煎り、バンズにバターを塗って陽の恵みの不足を補う夏はとっくに遠ざかっていったからあぁ、リューマチの背中が痛むそう、それも私の秋の歳時記土曜日にはサッカーをするのが好き日曜日には当然ローストビー...
golden(以下g):「ビートルズの『For Sale』、ビートルズの4枚目のアルバムだね。」blue(以下b):「これ、ビートルズのアルバムで一番好きなんよ。」g:「世間一般的には“地味なアルバム”だの“クリスマス商戦に間に合わせるためやっつけ仕事”だの“オリジナル曲不足を手垢のついたカバー曲で埋めた”だのと言われていたようだけど。」b:「タイトルからして“ビートルズ、大売り出し”やしな(笑)。」g:「ちょっと投げやり感あるよね。」b:...
木の葉が茶色く染まり地面に落ちるほら、ここにも一面中落ち葉ドアを閉めて灯りを薄暗くして気持ちをゆるめよう欲望あるいは事実他に何がいるだろうか雨がピチピチと降るけれどやがて小さなお日様が顔を出す秋がやってきたら散歩でもしよう丘の上の家の近所をぶらり誰かが上手に石炭に火を点けるあと1、2週でハロウィンページをめくって舞台を整え子どもたちがたわいのない遊びそれを僕らはしばらく眺めていた僕をごらん、息をひそ...
golden(以下g):「『For Sale』が一番好きというのはわかったんだけど、じゃあビートルズの最高傑作はどのアルバムだと思う?」blue(以下b):「世間一般的には『Sg.Pepper's Lonely Hearts Club Band』か『Abbey Road』が選ばれることが多い感じやけどな。」g:「『Sg.Peppers』はすごい作品だと思うけど、異色作だよね。」b:「あれはやりすぎやな。」g:「『Abbey Road』は後半のメドレーをどう評価するかで評価が割れると思う。」b:...
10月中旬。朝晩は少し冷えるものの、昼間は上着を着てると少し暑いくらい暖かい。空はよく晴れた青空。ややこしい仕事もいろいろありつつもとりあえずは一段落してちょっと清々しい気分だ。秋はいいな。昔は春や夏が好きだったけど、今は秋が一番好きかもしれない。気分のいい日にはご機嫌な音楽がより心地よい。スコーンと抜けた音が聴きたくて、今日のお供はトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの『Southern Accents』。このア...
秋晴れの爽やかないいお天気が続く。ぶらりと近所を散歩してみた。全国旅行支援なんてなくても、どこにいたって旅の気分は味わえるものだ。秋晴れのこんないいお天気の日には、なぜかスワンピーな音楽が聴きたくなって、ザ・バンドやら、ボズ・スキャッグスの古いのやらデラニー&ボニーやらを聴いているうちにエリック・クラプトンのファーストソロにたどり着いた。このあたりの、南部っぽさがムンムンと匂うレコードは、僕にとっ...
blue(以下b):「4枚目はザ・フーの『Quadrophenia』でどうや。」golden(以下g):「1973年の作品かー。ここまでの3枚、1964年の『The Rolling Stones』と『Beatles For Sale』、65年の『Rubber Soul』から一気に時代が飛びますねー。」b:「ま、その間のいろいろは全部スルーや。」g:「ジミ・ヘンドリックス、クリーム、レッド・ツェッペリン、キング・クリムゾンといった時代を変えた名盤名演がいろいろあるんだけど。」b:「全部パス...
golden(以下g):「フェイセズの『Ooh La La』かー。これはいわゆる“しゃべくり漫才的ロックンロール”としてのセレクト?」blue(以下b):「いや、ちゃうねん。フェイセズは漫才っちゅーより、吉本新喜劇やな。」g:「ハハハ、なるほど。笑いあり、泣きあり。」b:「ギャグの連発で笑かせまくったかと思えば、人情でほろり、って感じやろ。」g:「子供の頃、寛平ちゃん、大好きだったよ。日曜日のお昼、毎週絶対観てたよ、“あっちこっち丁...