晴れときどき曇りたまににわか雨。よく冷えてはいるけれど風は冷たくない。お日様の前を雲が横切ったかと思えばパラパラと雨粒が落ちてきたり、雲のすきまからお日様の光の筋が射し込んできたり。ん?光の筋?あれ、正しくはなんて呼ぶのだろう?「天使の梯子」とか「天使の階段」とかいう比喩表現は聞いたことあるけどこれは妙にロマンチックに過ぎる。「レンブラント光線」?それも画家のレンブラントがよく描いたことによる比喩...
お正月明けひとつめの節季は「小寒」。いわゆる「寒の入」の季節。ここからが一年で一番冷える時期、とわかっちゃいても寒い。ほんっと今年はよく冷えますね。Horses / Patti Smith凍てつく冷たい風、冬の張りつめた空気。なんとなく連想したのはパティ・スミスさんだった。まるで、神の啓示を受けて立ち上がったジャンヌ・ダルクのように、言葉だけを武器に、情念を込めてマシンガンのように世界中にぶっ放してゆくパティ。その声...
いろんなことがなかなか思うようにはすすまないもんだなぁ、とため息が出るようなことが続く。怒りを持って立ち向かうほど理不尽でもなく、こりゃもうだめだとあきらめるほどに絶望的でもなく、ただなにかがなんとなくずれている感じ。ボタンをひとつかけ違えたまんまでも日常生活にはそれほど支障はないけれど、どうにもしっくりこない、そんな感じ。なんなんだろう。そもそもの考え方のベースにずれがあるのか、それともただ深く...
高校三年の秋のこと。文化祭を間近に控えているのに、実行委員の成り手がなくって。ホームルームで議論しても誰もやろうとしない。そのクラスメイトたちの人任せで無責任な感じにものすごくムカついて「じゃぁ俺やるからっ!」って引き受けたことがあったんです。で、直前の週に遅くまで残っていろいろ準備してたら、生活指導の教師が来て「お前ら、何を遅うまで残っとんねん!」って頭ごなしに怒られて。誰も引き受けんかったこと...
1月20日は大寒。一年で一番寒さが厳しい時期。この数日はちょっと寒さは和らいでキーンとくるような冷え込みはましになったとはいえ、やっぱり寒い。寒いのは苦手なんですよね。ほんとうはどこへも出掛けずに、冬眠していたい。基本出不精だし、インドア派だから、3ヶ月くらいは表へ出なくても誰とも会わなくても全然平気なのだ。好きな音楽聴いて、本を読んで、気が向いたら料理でも作って、酒飲んで、映画でも観て。あぁ、仕...
一服の清涼剤だ、という言い回しがある。例えば「トレイシー・ソーンのオーガニックなヴォーカルは、ユーロビートに浮かれたバブリーなシーンの中で、一服の清涼剤だった。」というように。そう書いて、ふと思う。「清涼剤」って、なんだ?少なくとも僕は、「清涼剤」という言葉を、さっきのような例えでしか使ったことがない。サイダーみたいなもの?いや、あれは「清涼飲料水」であっても「清涼剤」ではないだろう。ミントとか、...
言葉っておもしろい、という話の続き。言葉は時代にあわせて変化していくものなんだけど、“現在呼ばれている呼ばれ方が、実は元々はそう呼ばれていなかった”ということがけっこうある。わかりやすい例、例えば「ガラケー」という呼び方。僕がスマホに変える前にあの形状のものを使っていたとき、それは「ケータイ」と呼ばれていたのだ。当時、携帯電話といえばあれだった。スマートフォンが普及し出してから、スマホとの区別をする...
僕たちはなぜ音楽を聴くのだろう。言い方を変えよう。僕たちは音楽を聴くことで、何を受け取っているのだろう。素敵なメロディー。それはとても気分が弾む。いかしたギターのフレーズ。いいね、それも。ちょっと心に引っ掛かった言葉。それは確かに何かの力になることもある。ズンズンと体ごと響くビート。そうだね、体揺らして踊りたくなる。気持ちを解放したくなる。でも、そこまでだったら、別に、誰のどんな音楽だって構わない...