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♪THE AMAZING BUD POWELL -My Vintage(68)-

Amazing Bud Powell 1 / Bud Powell Recorded:1949-5120代の頃、ジャズなんていうのは、おしゃれな人たちがおしゃれな格好をして得体の知れないカクテルか何か飲んでいるバックで流れているどうでもいいような音楽だ、と思っていた。タイクツなフォー・ビートとお決まりのソロ・パート、自分にはまるで刺激のないどうでもいい音楽だ、と。そんな僕の目からうろこを落としたうちの一人が、バド・パウエルだった。なんじゃこりゃ?...

♪MARQUEE MOON -My Vintage(69)-

Marquee Moon / Television Released:1977鬱鬱とした気分が溜まってきたら、聴きたくなるのがこれ。逆に言えば、このアルバムがとても気持ちよく聞こえるときの精神状態は、少しやばい。なんかねぇ、聴いていると、ボロボロ涙がこぼれて来そうになるんですよね。ん、それってかなり危険?ある種の医者へ出向けば診断書もらえるかもしれないね。いや、それはあんまり質のよくない冗談。ちょっと疲れているんだ、長いこと生きてりゃ...

♪FIRE AND WATER -My Vintage(70)-

Fire and Water / FreeReleased:1970ジャケットに映る4人の面構えがかっこいい。ふてぶてしいというか、怖いもの知らずというか、なんぼでもかかってこんかい!という感じの肚の座った目つき。MyVintageに選定する基準には実はジャケットのかっこよさも重要な要素なのです。持っているだけで心の中に野獣を一匹飼っているような気分になります(笑)。もちろん音も最高にかっこいい。ポール・ロジャースの男気あふれるブルージーで...

♪1976 -My Vintage(71)-

“1976” / 友部正人Released:1976 はじめぼくはひとりだった  線路端にもたれ 大きな月を見ていた  話しかけるのもぼくならば それに答えるのもぼくだった  目の前を大きな貨物列車が走り過ぎて行った    (はじめぼくはひとりだった )思い返せば子供の頃、「さみしい」と感じたことはなかった。裕福で幸せだったからさみしさを感じなかった、というわけではない。男ばっかりの三人兄弟は毎日がバトルだったし、親にも毎...

♪I'M STILL IN LOVE WITH YOU -My Vintage(72)-

I'm Still in Love With You / Al GreenReleased:1972「神への献身を歌う敬虔なゴスペルと、安酒と女に彩られたブルース。すぐれたソウル・ミュージックってやつは、いつだってそんな一見相反する二つの要素を分かちがたくはらんでいるものだ。サム・クックしかり、カーティス・メイフィールドしかり、オーティス・レディングしかり・・・。彼らの歌声には必ず聖者としての敬虔さと、そんな崇高な肌触りとは裏腹な扇情的ないかがわ...

♪FRAGILE -My Vintage(73)-

Fragile / Yes Released:1971イエス、ピンクフロイド、キングクリムゾン・・・10代後半の頃、ひと通りプログレを聴いた。ハードロックやヘヴィメタルもたくさん聴いた。その頃はとにかく、音圧が高くて圧倒的な音楽ならなんでも大好きだった。気分で言えばとにかく「打ちのめされたかった」のだと、今になってそう思う。打ちのめしたかった、のではない、打ちのめされたかったのだ。圧倒的な音楽の前で、自分がちっぽけな存在で...

♪UH-HUH -My Vintage(74)-

Uh Huh / John Couger Mellencamp Released:1983権力を背景に力づくでモノを言う奴が大っ嫌いだ。そういうモノ言いには虫酸が走る。もちろん仕事には常に変革と自己研鑽が必要で、傷をなめあうような甘っちょろい集団は結果的には淘汰されるし、時と場合によってはそれを力づくでも動かす必要があることは確かだろう。けどその効果は結局のところはカンフル剤的でしかなく、それをやり続けることは長期的にはよい結果をもたらさな...

♪ブラジル

日本、ひとつも勝てずに負けちゃったね。 戦いの前、彼らが口々に言っていたのは「自分たちの攻撃的なサッカーを見せたい」だった。 今日のゲームではいいところもなりふり構わない泥臭さも見せてくれたけど、突っ込んでいって決めきれず、球奪われてカウンター食らって、世界との実力差を、まざまざと見せつけられてしまいました。 相手が一枚も二枚も上手で「自分たちのやり方」が通用しないとき、「自分たちのやり方」をさせて...

◇村上春樹 「雑文集」

村上春樹 雑文集村上春樹さんの作品と初めて出会ったのは中学生の頃だった。『羊をめぐる冒険』だったか『1973年のピンボール』だったか、どっちが先だったかは忘れてしまったけれど、佐々木マキさんの装丁の講談社文庫の黄色い背表紙の本で読んだ。村上春樹だけでなく、片岡義男も村上龍も島田雅彦も山川健一も高橋源一郎も、ぜんぶ同じ感じで読んだのだ。今までの古臭い文学ではない、現代の若々しさとみずみずしさのある感...

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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