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♪1993年7月 ルクソール西岸で絶体絶命

イスラエルから戻った僕が次に向かったのは、ナイル川を南へさかのぼった上流の町、ルクソール。カイロから夜行電車で約8時間。ここは、いわゆる「王家の谷」があることで有名な町。ナイル川をはさんで東側には小さな町があり、人々が普通に暮らしている。そして西側にはかつてのエジプト王家の墓がたくさんあり、こちら側には小さな村が点在するだけであまり人は住んでいない。東岸と西岸の間に橋はなく、渡し舟が運行されている...

♪1993年7月 バハレイヤ・オアシスの星空の下で

もし手元に世界地図があるのならアフリカ北部のページを開いてみてほしい。少し大きめの地図にならば、カイロ南西の方向へ約300kmのあたりに、バウィーティという地名が記されているはずだ。そこから南にはリビア砂漠と記されたベージュ色に塗りつぶされた地域しか見当たらないはず。僕が向かっていたのはバハレイヤというオアシス。バウィーティはそのオアシスにある小さな村落だ。今にも故障しそうなおんぼろバスに、もうす...

♪1993年7月 シャマーム・クワィス

オアシスの村には、ひまわり畑がたくさんあった。ひまわりは荒れた土でも良く育つので、砂漠の栽培に適しているのだそうだ。観賞用ではなく、油をとったり種を食べたりするためのもの、僕もずいぶんとすすめられた。それから圧倒的によく食べさせられたのはトマトときゅうり。これも暑い砂地でよく育つ作物で、体を冷やす効果もある。水の少ない土地では瓜系のものの栽培が適しているので、スイカやメロンもたくさん栽培されている...

♪1993年7月 アテネは世界の観光地

地中海を船で渡ってアテネに着いた。ギリシャという国の印象は、その旅行者がどこから来たかでずいぶんと異なるのではないか。ヨーロッパ方面から来た人にとっては「物価は安くて気候もよく、人も陽気で明るくてちょっとアバウトで、ヨーロッパの重苦しさとはまるで違う」と言うのだが、エジプトから来た僕のような者にとっては「物価は高いし人は暗くてよそよそしい、あんまり長居したくない国」ということになる。ギリシャの物価...

♪1993年8月 イスタンブールで食べた鯖サンド

ここはアジア大陸とヨーロッパ大陸を結ぶガラタ橋のたもと、エミノニュ桟橋。 女性が手に持っているのは、この桟橋の名物、鯖サンド。 厚く切ったフランスパンに、こんがり焼いた鯖と、スライスした玉ねぎと、香辛料のような葉っぱをのせたもの。これがもう、めちゃくちゃおいしくて、イスタンブール滞在中毎日のように食べた。 トルコという国、とにかく食べ物がうまい。 羊の肉をスパイス漬けにして大きな串に巻きつけて、串をグ...

♪1993年8月 ドゥバヤジッド 国境の向こうに

イスタンブールで旅のツワモノたちの話を聞きながら、もしイランのビザが取れたらイスファハンやペルセポリスまで行ってみたいなぁ、と考えたのだが、ビザの取得には申請からあまりにも時間がかかりすぎるので断念。 今もそうなのかもしれないが、当時イランは、ホメイニ師のイスラム革命以降一種の鎖国的な政策をとっていて、外国人旅行者がむやみに出入りできなかったのだ。 それではせめて国境まで行ってみよう、とアンカラから...

♪爆音ニール・ヤング

Americana / Neil Young with The Crazy Horse →http://amass.jp/5867 このサイトで全曲試聴できます。ずいぶんと蒸し暑くなってきました。旅の思い出日記も一段落ついたところで、めずらしく新譜の紹介です。ニール・ヤングが9年ぶりにクレイジー・ホースを従えて録音した『アメリカーナ』。“おぉ!スザンナ”とか“クレメンタイン”といったアメリカの古いフォーク・ソングばかりを録音したこのアルバム、リリースのニュースを聞...

♪ありがたや節

このところ飲みに行く機会が妙に多いのだ。暑さのせい。それもあるけれど、どうも仕事場の中でどよーんとした空気が漂っていて、みんな憂さを晴らしに飲みに出かけるのに誘われてしまうのだ。 飲んでいるときの話題は十中八九が仕事の愚痴。それも組織への愚痴、もっと言えばある特定の上司への愚痴。 みんなの言うことはわかる。 僕もその人の事があまり好きになれない、というか、好き嫌いは別にしてあまり信用できない。信頼し...

◇置かれた場所で咲きなさい

近所にある石碑の、コンクリートの割れ目の間から、しっかりと茎を伸ばして花を咲かせる。その命の力の強さに思わずうっとりしてしまった。Bloom where God has planted you. 置かれた場所で咲きなさい。いい言葉だな、と思って。相変わらずグダグダと愚痴っている人たちに聞かせてあげたいような。そして、自分自身にも。この言葉は、ノートルダム清心学園の理事長、渡辺和子さんの言葉。85歳にして現役のシスターでもあるらし...

♪To the Sea

夢を見た。 お昼休みに裏山に登って昼寝をしていたら、強い揺れの地震が起こった。 すぐに大きな津波が来て、眼下の町はあっという間に波に飲み込まれてしまった。 おそるおそる町に降りていってみたけれど、人っ子一人いなかった。 僕は世界中でたったひとりぼっち、この山の上に取り残されてしまった。 夢を見た。 地震が起きた。大急ぎで避難しなければならない。娘が、コツコツと集めたポケモンのフィギュアを持っていくという...

♪ローリング・ストーンズの10曲

レコード・コレクターズ 2012年 08月号 golden:「ストーンズの50周年、盛り上がってるねー。」 blue:「ほんまやね。」 (以下、golden=g、blue=b) g:「この次は読者投票による増刊号を計画しているみたいで、読者によるベスト10を応募しているけれど、正直ベスト10を選ぶのは至難の技だね。」b:「うん、前に『滋養強壮に効くローリング・ストーンズの19曲』と『月のきれいな冬の真夜中に聴いたローリング・ストーンズの1...

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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