12月。いくら日中はあたたかい日が続くとはいえ、やはり夜になるとじわじわと冷え込んでくる。寒いのはあまり好きじゃないけれど、ツーンと冷え込む感じは好き。空気がピンと張って、なんとなく研ぎ澄まされていく感じがする。そしてそのピンと張った感じを、ゆっくりとほぐすのが気持いい。だらだらとあたたかいお布団にくるまって過ごした午前中。昼間からお風呂に入って、午後にはあたたかい紅茶でほっこり。こないだ食べたカ...
地下室の階段を上がったのは、もう夜中の2時を回っていた。 タクシーをつかまえに大通りまで歩いているうちに、なんだかもうしばらく歩きたくなったのは、お月様がとてもきれいだったからだ。 今夜の友人のライヴはとても素晴らしかった。お酒もほどよく飲んでご機嫌な気分。 こんな夜にタクシーなんかに乗って帰るのはなんだか馬鹿馬鹿しくなってきて、歩いて帰ることにした。 なにしろ歩くたびにお月様がずっとついてきてくれる...
「被災地の人たちのために私にできることは何でもやっていきたい。」 ワイドショーを見ながらぼろぼろと涙を流してそんなことを言っていたのと同じ口であなたは、 「検査をしているといっても信用できない。東日本が産地の野菜や肉は嫌。」 そう言ってスーパーマーケットで片っ端から産地をチェックする。 この商品はどこで作られたものなのか、とスーパーの担当者に詰め寄る。 問い合わせた産地が中国産だったことを受けて「国産...
実は水曜日から、再びボランティアで岩手県の沿岸部に来ていました。 「被災地の子どもたちにクリスマス・プレゼントを!」という企画があって、たくさんの方が賛同してくださり、おもちゃやお菓子などが手配されたのですが、クリスマスまでに配りきる人手が足りない、ということで急遽動員がかかりました。 岩手県は想像通り寒いっ。最高気温1度、最低気温マイナス3度。でも、心はとてもあたたかいです。お会いした方はみなさん...
4ヶ月ぶりの陸前高田。 津波に流されてしまった町の中心部は今も瓦礫がうずたかく積み上げられ、かつてここに町があり人の暮らしがあったことが想像できない風景が続いているのだけれど、少し離れた気仙川沿いの国道周辺のスーパーやコンビニの仮設店舗が建つエリアを中心に、食堂や100円ショップやクリーニング店がオープンして歳末の賑わいを見せていた。 写真は、先日営業をはじめた本屋さん。 「生活必需品はなんとかなっ...
とりあえず大きなトラブルもなく、年内最終の仕事を終えました。あー、やれやれ。いまだに今年も終わるという実感がないのが正直なところ。いろんなことがあった2011年も、振り返ってみれば毎年の如くあっという間だった。命について、生きることについて、今年ほど考えさせられた年はなかった。たくさんの命が、看取られることもなく虚しく海に流された。或いは、たくさんの人が、一番愛する人を、見送ってあげることもできな...