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音のパレット〈鉛色〉

低気圧が張りだしてお天気は斜め模様。分厚い雲が地の果てまでも続いている。気圧は低く、湿気は高く、どんよりとした重たい空気で気分も澱みそう。近づいてくる暴風雨の予感。そんなどんよりとくぐもった空のことを「鉛色の空」と呼んだりする。鉛色といえば、僕がイメージするのはレッド・ツェッペリンだ。赤銅色に錆びて朽ち果てた巨大戦艦が、鉛色に荒れ狂った海を漂流している。鉛色に重くのしかかる不穏さ。預言者の不吉な言...

音のパレット〈紫〉

紫という色は一筋縄ではいかない色だ。特にすみれ色や藤色ではなく、いわゆるパープルには、古くから官位の高い人の色とされたように高貴なイメージがある一方で、セクシャルというか妖艶というか淫靡というか、少しアブノーマルな印象も強い。魔術的、神秘的な印象もあるけれど、そのことが安らぎにつながるかといえば、むしろ不安をあおるような感じがしたりする。未知のものへの強い興味を誘惑する色。少なくとも、安定した日常...

音のパレット〈碧〉

日本語で「青」と呼ぶ色の範囲は実はとても広い。どうやら古来、青という色は、赤や黄、白や黒以外のすべての色、灰色~青~緑に至る幅で使われていたらしい。「青葉」「青虫」「青田」「青信号」、実際は緑色なのにそれを「青」と呼ぶことに誰も何の違和感もないのは、そのことがあながち不自然ではないからだろう。エメラルドグリーンや若竹色、ターコイズブルーや浅葱色など、青と緑の中間のような色は、とても好きな色。この「...

音のパレット〈蒼〉

ルースターズの音楽は蒼い音という印象が強い。「青」ではなく「蒼」。グレーがかったブルー。ガンガンと煽りたてる音ではなく、じわじわと熱くなっていく音。熱いハートと同時に、どこか心の奥底が芯まで醒めている音。特に、下山淳と安藤広一が加入した“DIS.”以降大江慎也脱退までの“Good Dreams”、“Φ”は、くすんだ蒼の感じ。或いはそこに少し透明感の入ったクリスタルブルーだ。...

音のパレット〈青〉

一番好きな色は、青なのです。青にもいろいろと幅はあるけれど、ちょっと暗めの青色が好き。瑠璃色~群青~インディゴブルー、いや、それよりは少し明るさがあったほうがいい。美しく言うと、夜明け前の空の色が理想的だ。青色というのは、分類としては寒色で、つまりはクールな色とされている。冷静沈着で、ふざけたりはしゃいだりはあまりしないイメージがある。また、憂鬱な気分を英語でブルーと表現するように、どちらかといえ...

音のパレット〈緑〉

爽やかな風、穏やかな日射しの休日。芝生に寝っころがって、こんな歌でも聴いていたい気分。新しいウイルスのニュースをどこか他人事のように噂していたのが2月、どうやらこれはまじでヤバいらしいと行動の変容を迫られたのが3月の半ば。それがなんだかものすごく前のことのような気がするくらい、4月、5月と怒濤の日々を過ごして、ようやく落ち着きがみえてきた6月。毎日神経を尖らせて、気を張ってたんだな、今思えば。けっ...

音のパレット〈黒〉

黒は強さの色だ。力強い、パワフルという強さではなく、頑丈さ。いわゆる強度の高さ。象に踏まれても潰されない強さ。どしっと構えてたじろがない強さ。石の上にも何年的な我慢強さを含む頑丈さ。黒はまた、闇の色でもある。闇の中では何にも見えない。何にも見えないということはある意味何物にも惑わされないということで、やはり黒は強さの色だと思う。そういう強さを持った音楽といえば、これを思い出す。...

音のパレット〈ピンク〉

音のパレット、今回のお題はピンク色。昭和育ちのせいか、ピンク色は女の子の色である、という固定観念が埋め込まれてしまっていて、どうもピンク色に対する親しみ度は高くない。優しくて品のある色だとは思うんだけど、一方で甘ん坊というか、媚びというか、見た目や損得勘定を優先して動くような取り繕ったあざとさみたいなものがピンク色の心理の中にあるような気がしてしまうのは、どこか幼少の頃にトラウマになるような経験が...

音のパレット 番外編 いろのうた12

“青い珊瑚礁”“赤いスイートピー”“白いパラソル”“ピンクのモーツァルト”、、、タイトルに色の名前がつく曲は枚挙にいとまがない。“赤い風船”“赤いハイヒール”“黄色いさくらんぼ”“白いページの中に”“セクシャルヴァイオレットNo.1”“パープルタウン”“みずいろの雨”。・・・パッと思い出すのは昭和の曲ばっかりですが(笑)。「音のパレット」今回はちょっと休憩。番外編として、色の名前のついた大好きな曲を、色鉛筆のセットっぽく12曲...

音のパレット〈ゴールド〉

ゴールド。金色。イメージとしてはやはり、ラグジュアリーでゴージャス、そして高貴、という印象だけど、一歩間違えれば成金趣味の陳腐なイメージにもなる。これ見よがしにゴールドの時計を散らつかせたり、金のネックレスをチャラチャラさせたり(笑)。僕はそういう装飾品へのこだわりがまるでないので、そういうものの価値がまるでわからない。それが自分らしさならいいんだけど、身につけるもので自分をより上に見せようという魂...

音のパレット〈イエロー〉

イエロー。真っ黄色。基本的には明るい色だ。刺激的な色、テンションを上げる色。ただ、オレンジや黄緑なんかと比べたときに、ちょっと押し付けがましいところがある。安らぐ色ではない。例えば、部屋の壁がすべて真っ黄色だったら、とても落ち着けない。躁状態というか、どこかぶっとんでいて、何かが過剰で、うっすらと狂気を孕んでいるような感じもある。さて、そんな黄色の音楽といえば、これだ。...

音のパレット〈深緑〉

5月、初夏。さわやかな季節。この時期のイメージはやはり緑だ。青々と映える新緑。たおやかに繁らせた枝と葉を、太陽の光のあたる場所へ伸ばしていく。あの深い緑の中にみなぎる生命力。人間の世の中ではいろいろあるけれど、植物たちはそこにある環境の中でいかに生きていくかということだけに一所懸命で、そのシンプルさや潔さはほんの少しの安堵と勇気を与えてくれる。植物は脳や神経、筋肉、呼吸器や消化器という私たちが備え...

音のパレット〈ライムグリーン〉

テレビのCMで流れていたきれいなメロディーに耳を奪われたのは、中学生になったばかりの頃だった。モンキーズの“Daydream Believer”。まだ初恋すらしていない頃。歌謡曲とは違う、もっと豊かな音楽が世界中にあるんだとうっすらと気づきはじめた頃。あぁ、こういう青春っぽいドキドキとときめくような世界があるんだなぁ、って。当時の歌謡曲って、もっと演歌に近いドロドロした情念っぽいものが底の方に流れていたからね、そうい...

音のパレット〈オレンジ〉

音のパレット、今回はオレンジ色。赤や白とは違って、その名前は果物からの借用だ。橙色、柿色と言い換えても同じこと。熟した実の色であるという共通点が示すように生き物が本来好む色でありながら、物の色に例えた名前しかつかなかったのはなぜなんだろう。ひょっとしたら原始人たちはこの色に別の固有の名前をつけていたけど忘れ去られてしまったのか、それとも果物の実の色であることの存在感以外あまり用を為さなかったのか。...

音のパレット〈白〉

音のパレット、第2回は白。白、という色から連想されるものといえば、花嫁のウエディング・ドレスだったり、平和の象徴の白い鳩だったり。或いはパリッとクリーニングされたワイシャツだったり。真っ白い画用紙というと、何かが始まる希望の感じがする。一方で、真っ白い答案用紙というとゼツボー的な気分を思い出す(笑)。白けるとか、頭の中が真っ白になる、とか、白旗をあげる、みたいにマイナスのイメージでも使ったりするけれ...

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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