言えないコトバ / 益田 ミリ 仕事で頭も気持ちも使いすぎているせいか本を読んでもちょっと中身のあるものはなかなか集中できなくて、手が伸びるのは短めの軽いものばかり。
益田ミリさんは本業イラストレーターなんだそうですが、ごく普通の人の感性で普通に何気に世の中を見た感じがとてもいい。あるある、って感じ。
「言えない言葉」ってありますよね。言えないというか、言わない言葉、他の人は普通に使っているしそのことを否定するわけではないのだけれど、自分としては何か違和感があって使えない、使いたくない言葉。
例えば「おやじ」「おふくろ」。ドラマなんかでは本人に向かって使ったりもしているシーンがあるけれど、使います?
一人称では「オイラ」。まぁ口語ではあんまり使われないけどブログとかでは時々見かけるね。何が嫌ってわけでもないのだけれど、オイラときくと妖怪人間ベムでベロちゃんが「オイラ、ベロってんだ!」って言っていたのを思い出す(笑)。自分のことを「自分は・・・」っていうのも、自分では使えない。高倉健用語のような気がして(笑)。
二人称も使い分けが難しいよね。できるだけ相手の名前にしていますが、けっこう言えないのが相手をニックネームで呼ぶこと。中にはそんなに親しくない間柄でもポンポン愛称で呼ぶ人がいますけど、なぜかあれができない(笑)。呼ばれるのはいいんだけど、呼ぶのはどうも、、、。なんででしょうね。
使えない単語もたくさんあると思います。
益田ミリさんは「グラサン」「メット」みたいな省略言葉が言えないと書いていたけど、同感。なんでもかんでも3文字4文字に略すのはもはや当たり前になっていて、さすがに「パソコン」を「パーソナル・コンピュータ」とは言わないけど、できれば正式名称で呼びたいかな。「マクド」は使っても「ミスド」「ケンタ」は使わない。「ブルーハーツ」を「ブルハ」とは略さない。「ミスチル」は略すけど(笑)。
「JK」とか「KY」も使えないままもはや使われなくなった?基本、自分が育った世代の言葉じゃない言葉を取り入れるのには抵抗あります。けっこう保守派ですね(笑)。
それから、営業系、接客系の言葉にはついムッとしてしまう言葉が多いです。
かかってきた電話で最初に「今お時間よろしいでしょうか?」って言われるのがどうも好きじゃない。取引先の女性担当がよく使うんだけど、言い方がいかにもマニュアル的でとりあえずこの言葉から始めなきゃいけない的に使うのがどうも気持ちを逆なでされる感じがするのよね。気配を察してこちらへの配慮として自然に発するのはいいと思うんだけど、「よろしいでしょうか系」の言葉って、結局へりくだっているようで実は暗黙の強制力になってしまう気がします。お伺い立てるなら断ってもいいのか?断られない前提でその言葉を使うのはずるいって。
あと電話でよくムカついているのは「ご苦労様。」
最初の挨拶で誰彼かまわず「ごくろうさまですー。」っていう人がいて。
あれは目上の人が目下の人に使う言葉。一度注意したのに直らないんだもん、だめだこりゃ、って感じ(笑)。
上司がよく使うのでいつも我慢ならないのが「おばさん」。
「掃除のおばさんたちがなー、いつも困ってるんだー。」とか言うんだけど、おっさんにおばさん呼ばわりされたくないって。
これも誠実なふりして実は相手を見下している。
言葉ってのはそういう意味で人柄がモロに出ますよね。気をつけなきゃ。
以前、ある同僚がみかんのことを何気に「おみかん」って言っていて、彼の育ちの良さを感じたことがあったのですが、こういう言葉は意識しては出ない。自然と身につくもの。
きっと何気に自然に発した言葉で人を傷つけていることがあるんだろうな。
何気ない言葉はなかなか取り繕ったりできないから、生き方そのものから変えない限り無理なんだろうけど。
えーっと、「言えない言葉」のテーマからずいぶん脱線してしまいました。
普段から本心でしゃべるようには心がけているのでわりと照れくさい言葉も平気で言える方なんだけど、それでもなかなか言えないのは「ありがとう」かな。
それとやっぱり「愛してる」。これは言えない(笑)。
多分そういう言葉はみんなあんまり得意じゃないので、それで贈り物に託したり、音楽に託したりするのだろうな。
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ブログ見ました。腰?お大事になさってくださいね。
ヘビロテ、僕も言えません。でも今もスマホで一発変換できたし(笑)、かなり一般的な言葉になっているんですよね。
だんだん古い人間になっていくなぁー(笑)。