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♪仲井戸麗市の10曲

I STAND ALONE
I STAND ALONE / 仲井戸麗市


清志郎の2周忌をRC三昧で迎えて、遅ればせながらようやくこのアルバムを聴いた。
2009年10月11日、チャボがRCナンバーを一人で演ったライブの記録。
なんだか生々しすぎて発売直後にはとても聴く気になれなかったのだ。
そして、聴いてみて、やはり涙。
清志郎って、ほんとうに大きな存在だったんだな。
魂をふりしぼって清志郎に語りかける、歌いかけるチャボ。
あぁ、このレコードについては多くを語るのはよそう。

さて、今回は仲井戸麗市の10曲。
イキオイで「チャボもやる」とは言ったものの(笑)、これ、難しかったなぁ。
清志郎同様、チャボの歌にもいろんな表情がある。
ギタリストとしてのとしての、ソウルマンとしての、吟遊詩人としてのチャボ。
“チャボ”のあだ名のとおりの血の気が多くて些細なことで(そして自身にとってはとても些細ではないことで)毒づくチャボ、暗く深く沈み込んだどろどろのチャボ、ゴキゲンで能天気なチャキチャキのチャボ、とても愛らしくかわいらしい素顔が垣間見えるチャボ、過ぎた夏に思いを馳せるセンチメンタルなチャボ。
どの表情も、素敵だと思う。


大好きな曲がたくさんあるけれど、絞っていったらこうなりました。

1・Gibson(Chabo’s Blues)

2・ブルドッグ

3・セルフ・ポートレイト

4・打破

5・ティーンエイジャー

6・今夜R&Bを・・・

7・慕情

8・ハイウェイのお月様

9・向日葵 10.9

10・ミュージック

11・My R&R



THE仲井戸麗市BOOK 麗蘭 My R&R


できるだけ広いキャリアからと思いつつも、やはりRC時代~ソロ~麗蘭までが中心になりました。
できるだけ違う表情をと考え、大好きだけどテーマが被っているのではずしたもの多数。
えっ、ちょっと待った、11曲あるやん、って?
まぁ、どうしても削りきれなかったということで(苦笑)。


仲井戸麗市の10曲+1。


1・Gibson(Chabo’s Blues)
88年 RCサクセション『MARVY』より。
一発入魂、魂のブルース!
♪何をみんなツベコベ そうゆう俺もツベコベ それより金でも 貯めて あのショーウィンドウの
 ギブソン 手に入れ あの娘に BLUESを聞かせよう

2・ブルドッグ
83年 RCサクセション『OK』より。
吠え、毒づくチャボ。そしてファンキーなリフを繰り返すギターがめちゃくちゃかっこいい。
♪そうさ、俺はすべてがルーズ だけどそいつが俺のやり方

3・セルフ・ポートレイト
84年 RCサクセション 『FEEL SO BAD』A面ラスト。
♪企業の犬どもときたら 私腹を肥やしたいため 魂さえ売り渡し 利益を得る
 利益の行方ときたら 下っ端の俺たちにゃ 上っ面拝まされ 闇に消される

ふつふつと怒りを煮えたぎらせるチャボの、「踊らされない」宣言。
繰り返される身の振り構わぬ金儲けと、その犠牲者。家族とユッケ食って命落とすなんて?

4・打破
85年の初ソロ『THE仲井戸麗市BOOK』より。RCのライヴ、『Tears Of A Clown』にも収録。
当時レンタルレコード店で一緒にバイトしていた大の清志郎ファンの女が、このライヴ・バージョンを「清志郎が出てくるまではイントロ。イントロ長すぎっ!」なんて言っていたけど、実際ブレイクのあとチャボが「キヨシローッ」って呼んだ後清志郎がシャウトするとこは、彼女の発言を否定できないほどかっこいい。
♪変りばえのしねえ 判で押した毎日 いい加減 打破!打破!打破!

5・ティーンエイジャー
同じく『THE仲井戸麗市BOOK』より。大人になった悲しさをふりきってまだまだやんちゃでいたいよね、なんて気分にさせてくれるかわいらしいラブソング。
♪ティーンエイジャーだった頃のように ボーイフレンドにしておくれよ
 ダンスに映画 クリスマスパーティー 抱きしめたい気持ちだけで良かった

6・今夜R&Bを・・・
オーティス、サム・クック、テンプテーションズ、シュープリームス、アレサ・フランクリン、ウィルソン・ピケット、サム&デイヴ、ジェイムス・ブラウン、ボビー・ウーマック、クラレンス・カーター、キング・カーティス、O.V.ライト、ルーファス・トーマス、カーラ・トーマス、レイ・チャールズ、スティーヴィー・ワンダー
♪お前と一緒に聴きたくなるのさ あの古いメロディー

7・慕情
90年 ソロの中でも一番文学的な作品、『絵』。
♪ほら、ねぇ見てごらん 早く、ねぇ来てごらん 
 今夜、空に穴が開いたよ 僕らが通り抜けられそうな
言いようのないせつなさに、胸が苦しくなってしまうなぁ。

8・ハイウェイのお月様
82年 RCサクセション『BeatPops』ラストのR&Bナンバー。
チャボの歌に清志郎のコーラスが重なる瞬間、かっこいいなぁ!
実はこの曲を入れたくてチャボの10曲を選ぼうと思ったのです。
♪バックシートに深く体をうずめて  Oh Darlin' どうぞ火をつけて

9・向日葵 10.9
麗蘭での活動のあと制作された93年の3作目『DADA』は、大好きな曲がたくさんあるのだけれどスペースの都合で入れられませんでした(泣)。
あえて選んだこの曲は、英国ブルース系ロックに影響された“ギタリスト”としてのチャボのかっこよさを代表しての一曲。
♪幸いにしてお前は そこに確かに居てくれて
 前の夏と同じシャツを着てた 俺の好きな Summertime blues

10・ミュージック
91年 土屋公平とのユニット『麗蘭』から、あえてめずらしくパワフルでポジティヴなこの曲を。
♪Ah 忘れてたMusic 今 思い出すミュージック
 Ah 俺の好きなMusic かすかな呟きだとしても

11・My R&R
99年『My R&R』より表題曲。
♪覚えた事は自分を知ろうとすること 事のはじまりは例えばそれは
 俺なら THE BEATLES... oh yeh


チャボの全歌詞はこちらを。


RCのアルバムの中に必ず1曲入っていたチャボの歌う曲がけっこう好きだった。
どっかストーンズのキースの立ち位置を意識してるな、って感じが。
なんとなく無理してやんちゃ坊主を演じてるチャンスは今夜ノイローゼ・ダンシング
ヘヴィなGLORY DAYSや、遠い叫びはその頃のチャボの世界観の真骨頂。どっちの曲も、アルバムで一番強く印象に残る。そして文学的な匂いのするうぐいすあたりではチャボの世界がずいぶん深まってきて、もはやRCのアルバムに入っているほうが違和感がある気がしていた。

古井戸時代の曲も何か入れたかったけど、加奈崎芳太郎のフォークっぽい歌い方があまり好きじゃなくてほとんど聴いていないのです。

麗蘭ももっと入れたかったけど。待ちわびるサンセットや、ブルース炸裂のがらがらへび、なぜかアルバムに入らなかったファンキーなクッキーと紅茶や、かわいらしいシャスターデイジィーも好き。
『SOSが聴こえる』からは、シンプル・ラブソングGet Back

ソロでは『THE仲井戸麗市BOOK』は月夜のハイウェイドライブをはじめ全曲名曲だし、『絵』なら夜のピクニックねぇ、HISAKO
『DADA』からは新宿を語る・冬や、ラジオ特別な夏はぐれた遠い子供達
『My R&R』のGood Dayプリテンダー、『プレゼント』シリーズならBLUE MOON魔法を信じるかい?SUMMER SAMBA・・・などなど、うーん、挙げ出したらキリがないのでこのへんで。


仲井戸麗市リスペクトアルバム「OK!!!C’MON CHABO!!!」
仲井戸麗市リスペクトアルバム「OK!!!C’MON CHABO!!!」

寺岡呼人、斉藤和義 他


仲井戸麗市還暦祝いのカバーアルバムは未聴だけど、こうやってチャボが、清志郎の相棒として、RCのギタリストとしてだけではなく、ソングライターとしてリスペクトされているってのは、ほんととてもいいな。



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コメント

[C488] Re:

ホルモナーさん、こんばんは。
>ヤンキーじゃなくてもリーゼントじゃなくてもR&Rやってもいいぜ~って
教えてくれたのは間違いなくチャボとキヨシローだった。
そう、そうでしたよね。我々の世代ではまだまだロックやヤンキーやツッパリのものでした。あの頃はツッパリ系のRCファンもたくさんいたけど、チャボや清志郎がただのツッパリじゃないことはあの頃からわかっていました。

武道館、いいですね。
来年のGWがどんな予定になるかまるでわかりませんが、ぜひご一緒できればと思います!




[C487] Re:

LA MOSCAさん、こんばんは。
いやぁ、チャボは難しかったです。超ド級の曲は少なくても、それぞれにそれどれが共感してしまうような思い入れがあるようなイイ曲が多いんですよね。
LA MOSCAのチャボ10曲もぜひ!期待しています!

[C486] Re:

リュウさん、こんばんは。
「ブルドッグ」、つっぱって尖がってって、でもやたら内向的。そしてリズムはめちゃくちゃファンキー。
チャボのある一面を象徴する曲だなぁ、と思います。ちょっとビートルズの「ブルドッグ」や、ルーファス・トーマスへのリスペクトも感じたりして。

[C485]

チャボはね、もう「仲井戸麗市BOOK」と「絵」がね、大好きです。

「ティーンエイジャー」と「ねぇヒサコ」なんです。
「早く帰りたい」なんです。

ヤンキーじゃなくてもリーゼントじゃなくてもR&Rやってもいいぜ~って
教えてくれたのは間違いなくチャボとキヨシローだった。

この前の武道館で奥田民生が
「僕がバンドで食っていこうと決めたキッカケになったのはこの曲です」
と「チャンスは今夜」を歌う前のMCで話してた。ウ

なんか、あの頃の「やんちゃなチャボ」の役割を演じてた仲井戸麗市を思い出して
それはそれで涙してしまった^^)

来年あるかどうかわからないけど
東京は遠いかもしれないけど
2012.5月、武道館行きましょーよ。

清志郎の子供たちと笑いながら遊ぶ
僕たちの大好きなチャボに会いにいきましょう。
  • 2011-05-15 22:53
  • ホルモナー
  • URL
  • 編集

[C484] またしても!

やられた!
その手があったか・・・。
俺も近いうちに絶対やります!

でも半分ぐらいは被るかなぁ?(笑)

[C483]

今晩は!
この辺をスル―してきた自分に、メッチャ参考になる企画です!
感謝です♪

そして、そんなスル―な自分でも、この曲はたまりません→ブルドッグ

あの毒は癖になります♪

[C482] Re:

hiyohiyoさん、こんにちは。
「妖精さん」ですか(笑)!なるほど、チャボには、何やっても許しちゃう!みたいな気持ちにさせられてしまう不思議なかわいらしさがあります。
「ハイウェイのお月様」は僕もハナウタ度の高い一曲。なんだかほかほかしますよね。

[C481] Re:

ミモザさん、こんにちは。
「月夜のハイウェイドライブ」、えぇ、これももちろん名曲です!
♪バラをもって帰ると喜ぶならいつか花屋と顔なじみさ~ってフレーズ、いいなぁ。わりと甘いラブソングなのに、ずしんと重いっていうのが深いですね。。。
ミモザさんの10曲、お待ちしております!

[C480] わぁい!

チャボだ~。うれしい~。
個人的には「ハイウェイのお月様」
わたしにとって最高のお散歩ソング。
あと「ホームタウン」も好きです~。
清志郎よりも、チャボのほうがなんか少年っぽいというか、
もう「妖精さん」の域に達している気がします(笑)
  • 2011-05-12 19:37
  • hiyohiyo
  • URL
  • 編集

[C479] OK! CHABO!

きましたね!
僕の10曲は・・・・
秘密(笑)

いつかやります、僕も。
シンクロさせて近々やろっかな。

一番は、月夜のハイウェイドライブです!

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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